不器用な彼氏
時刻は10時40分。
部屋に戻りドアを開けると、自然光が無くなったためか、夕方入った時と若干趣が違い、所々で活かされている間接照明が、益々モダンな部屋の雰囲気を演出してくれていた。
海成は、くつろぎスペースにあるソファに腰掛け、テレビを見ているようす。
とりあえず、入ってすぐの左手の和室に荷物を置くと、濡れたタオルを洗面のタオル掛に干し、海成のいる板張りのリビングフロアへ向かう。
『随分遅かったな』
海成がテレビの電源を切り、話しかけてくる。
『少し混んでたから…海成も、また入ったの?』
『ああ、軽く汗流す程度だがな』
『そんなに何回も入って、肌すべすべになっちゃうね。そっちも、混んでた?』
『いや、男湯の方は、大して混んで無え』
指し障りのない会話をしつつ、リビングの脇に備え付けられた冷蔵庫から、先に買っておいたペットボトルの冷たいお茶を取り出すと、温泉で火照った身体に流し込む。
板張りの床はひんやりと気持ち良く、素足で歩くにはちょうど良かった。
部屋に戻りドアを開けると、自然光が無くなったためか、夕方入った時と若干趣が違い、所々で活かされている間接照明が、益々モダンな部屋の雰囲気を演出してくれていた。
海成は、くつろぎスペースにあるソファに腰掛け、テレビを見ているようす。
とりあえず、入ってすぐの左手の和室に荷物を置くと、濡れたタオルを洗面のタオル掛に干し、海成のいる板張りのリビングフロアへ向かう。
『随分遅かったな』
海成がテレビの電源を切り、話しかけてくる。
『少し混んでたから…海成も、また入ったの?』
『ああ、軽く汗流す程度だがな』
『そんなに何回も入って、肌すべすべになっちゃうね。そっちも、混んでた?』
『いや、男湯の方は、大して混んで無え』
指し障りのない会話をしつつ、リビングの脇に備え付けられた冷蔵庫から、先に買っておいたペットボトルの冷たいお茶を取り出すと、温泉で火照った身体に流し込む。
板張りの床はひんやりと気持ち良く、素足で歩くにはちょうど良かった。