不器用な彼氏
“古賀主任、ごめんなさい”と心の中で謝罪。
どう考えても、あの怒りは私のせいに違いないのだろう。でも、怒りたいのは私の方だ。釈然としない思いで、もう一度パソコンに向かうと
『進藤の奴、相当ストレス溜まってんな』
古賀主任が、自分の向かいの席に座っている直(ナオ)さんに、話しかけてきた。
『何?広域、今そんなトラブってんの?』
TMでは大ベテランの直さん。去年までこの席にいた彼の性格もよく知っている。むろん、彼が理由もなく不機嫌になるような人間じゃないことも、よくわかっていた。
『いや、そっち(広域)の仕事じゃない』
『あ~…ってことは、あっちか?』
意味ありげに直さんが答える。
『そうに決まってるだろ~よ。本庄が、やるわけねぇんだから』
『そりゃ、進藤じゃ、ストレス溜まるわな』
“あっち?とは?”
直さんが、彼に同情するようなそぶりを見せ、イマイチ話の意図がつかめず、思わず
『あの…進藤さんって、今、広域以外の仕事、何かしてるんですか?』
思い切って、聞いてみる。すると“あれ?櫻木、知らなかったっけ?”と古賀主任が言う隣で、直さんが答えてくれる。
どう考えても、あの怒りは私のせいに違いないのだろう。でも、怒りたいのは私の方だ。釈然としない思いで、もう一度パソコンに向かうと
『進藤の奴、相当ストレス溜まってんな』
古賀主任が、自分の向かいの席に座っている直(ナオ)さんに、話しかけてきた。
『何?広域、今そんなトラブってんの?』
TMでは大ベテランの直さん。去年までこの席にいた彼の性格もよく知っている。むろん、彼が理由もなく不機嫌になるような人間じゃないことも、よくわかっていた。
『いや、そっち(広域)の仕事じゃない』
『あ~…ってことは、あっちか?』
意味ありげに直さんが答える。
『そうに決まってるだろ~よ。本庄が、やるわけねぇんだから』
『そりゃ、進藤じゃ、ストレス溜まるわな』
“あっち?とは?”
直さんが、彼に同情するようなそぶりを見せ、イマイチ話の意図がつかめず、思わず
『あの…進藤さんって、今、広域以外の仕事、何かしてるんですか?』
思い切って、聞いてみる。すると“あれ?櫻木、知らなかったっけ?”と古賀主任が言う隣で、直さんが答えてくれる。