不器用な彼氏
確かに、それを裏付けるように、彼女の知識の吸収力はすごかった。
“研修”とは言いつつ、互いに業務をしながら、その合間を使って、ほんの障りを少しずつ説明しただけなのに、気が付けば、教えるそばから、どんどん覚えてしまうのだから凄い。
途中、彼女の繰り出す的確な質問に、逆にきちんと答えられているか、不安になり
『ごめんね。うまく説明できてるのかな…?』
問うこと数回。
『とんでもない!とってもわかりやすいですよ』
即座に、天使のような微笑みが返ってくる。
おまけに、彼女からは、常に甘い香りが漂い、ほんの少し首を傾げたり、メモを取るためにノートにペンを走らせるその小さな動きの中でさえ、ふわりと柔らかな香りが流れてきて、女性の私でさえドキリとしてしまうのだから、世の男性陣には堪ったもんじゃないのだろうと、容易に推測できる。
“これじゃ、カイ君だって…好きになっちゃうよね…?”
思わず寄り添う二人を想像しそうになり、それを無理やり振り払う。
“研修”とは言いつつ、互いに業務をしながら、その合間を使って、ほんの障りを少しずつ説明しただけなのに、気が付けば、教えるそばから、どんどん覚えてしまうのだから凄い。
途中、彼女の繰り出す的確な質問に、逆にきちんと答えられているか、不安になり
『ごめんね。うまく説明できてるのかな…?』
問うこと数回。
『とんでもない!とってもわかりやすいですよ』
即座に、天使のような微笑みが返ってくる。
おまけに、彼女からは、常に甘い香りが漂い、ほんの少し首を傾げたり、メモを取るためにノートにペンを走らせるその小さな動きの中でさえ、ふわりと柔らかな香りが流れてきて、女性の私でさえドキリとしてしまうのだから、世の男性陣には堪ったもんじゃないのだろうと、容易に推測できる。
“これじゃ、カイ君だって…好きになっちゃうよね…?”
思わず寄り添う二人を想像しそうになり、それを無理やり振り払う。