不器用な彼氏
3階の小ホールから、お客様用出入口の自動ドアを抜け、設計·デザイン課の社員が、数名の業者やお客様と打ち合わせやミーティングしているカウンターの横を通り、まっすぐ自分の机に向かう。
『おっ、戻ってきたな』
広域のボスである本庄さんが、海成に気づき、声をかけてくると、横にある自分の席から、AS課の松永が、即座に立ち上がり
『あっすみません。進藤さん、お邪魔してます!』
『めずらしいな。俺に何か用か?』
聞くと、マツが答える前に、本庄さんがニヤニヤしながら答える。
『いや仕事じゃないらしいぞ…っていうか、今マツから面白い話聞いてな』
この人がこういう顔をする時は、大抵、人がミスした話か、ろくでもない噂話に決まっている。
ここは、興味がないフリをすると不機嫌になるので、適当に話を聞くことにした。
『何すか?面白い話って』
『それがさ、マツの仕入れた話によると…』
たっぷり間を溜めてから一度周りを見廻し、声のトーンを落として
『TMの東と櫻木さんがデキてるらしい』
早口でささやいた。
『はぁ?』
『おっ、戻ってきたな』
広域のボスである本庄さんが、海成に気づき、声をかけてくると、横にある自分の席から、AS課の松永が、即座に立ち上がり
『あっすみません。進藤さん、お邪魔してます!』
『めずらしいな。俺に何か用か?』
聞くと、マツが答える前に、本庄さんがニヤニヤしながら答える。
『いや仕事じゃないらしいぞ…っていうか、今マツから面白い話聞いてな』
この人がこういう顔をする時は、大抵、人がミスした話か、ろくでもない噂話に決まっている。
ここは、興味がないフリをすると不機嫌になるので、適当に話を聞くことにした。
『何すか?面白い話って』
『それがさ、マツの仕入れた話によると…』
たっぷり間を溜めてから一度周りを見廻し、声のトーンを落として
『TMの東と櫻木さんがデキてるらしい』
早口でささやいた。
『はぁ?』