雪の華
涙雪
いつもの朝…
いつもの学校…
いつもの皇雅…?
最近、様子が変…。
「私の事…好き?」
「うん…」
ほら…「好き」そう言わなくなった。
前に比べたら会わない日も増えたし、連絡も少なくなった…確実に…。
「仕事、忙しくて…」
これが最近の口癖。
私ね…皇雅と撮ったプリクラをいっぱい貼ってある手帳をよく眺めているよ…。
付き合った日…
デートした日…
記念日…
お互いの誕生日…
数えきれないほどある思い出。
その一枚…一枚にはいっぱいの言葉が書いてある。
切ないね…別れ…近い?
どうして急に冷たくなったの?
気のせい…?
「気のせい」だと言って…
私は聞けないよ…こわくて。
だって大好きだから…皇雅以外の人なんて考えられないから…。
-ピコン-
皇雅だ…
「今日…会える?」
「うん‼」
やっぱり気のせいかな…
そうであってほしい…
車が窓から見えた。
だからお母さんに「行ってくるね」
そう伝えて家を出た。
だけど…車から降りてくる皇雅。
「お疲れ‼」
普通にしてみた。
「お疲れ…」
やっぱり違うよ…
「今日はどこ行く?」
「どこにも行かないよ…」
「じゃあ、私んち?」
「違う…」
「じゃあ…何?」
「俺、咲雪ともう付き合えない…」
「何で?」
私はその理由が知りたい…。
「理由は…言えない…」
「それじゃ…納得できないよ…私は皇雅が好きだから…別れるなんて絶対嫌だよ…」
「ごめん…でも今は無理…」
「いつかは戻れるの?」
「いや…ごめん…」
ハッキリ言ってよ…。
「ごめんじゃわかんないよ‼」
泣く私を見て…何でそんな顔するの?
別れたいと言った皇雅の方がなんでそんなに切ない顔するの…?
甘えすぎたかな…
求めすぎたかな…
別れたくない…だけど…
「私は…ずっと好きだから…皇雅が大切だから…辛い思いしてほしくないから…別れるね…」
もう…顔見れないよ…
ずっと一緒にいられると思ってた…。
季節は冬だよ。
クリスマスは一人じゃん…
約束したのに…
こんな事になるなら…約束しないでよ。
私は家に走って入って玄関のドアを閉めた。
車に乗った音。
車が走り去る音。
「さよなら…」
そう言われたみたいで…悲しくなる。
こんなに悲しくても朝は来る。
学校だってある。
とぼとぼ歩く道は学校まで遠い。
こんな気持ちで歩くなんて…切ない。
泣きそうになる自分を必死におさえて…
「おはよう‼咲雪‼」
「あっ…茉叶…おはよう…」
「咲雪さ、皇雅くんとどうしたの?」
「別れたいって…だから別れた…」
「理由は?」
「知らない…」
「昨日、兄のところに来てたから…元気なくてさ…」
「へぇ…私…もう恋いいや…皇雅の事…腹立つくらい好きだから…」
「私も理由はわかんないの…兄、言わなくて…」
「もう…いいから…」
学校に皇雅はいない…当たり前に…
なのに学校までつまらなくなった。
何しても切なくて…
勉強すら手につかなくなった。
こんな事、初めてで…
だけど、塾もあって…
しなきゃいけない事あるのに…
どうでもよくて…
生きてる気がしなかった…。
皇雅にしたら通過点かも知れないけど、私は違うから…。
みさきって子の言った「子供」
やっぱり…相手にされてなかった?
遊びだった?
私…バカみたい。
それでも好きで…好きで…仕方ない…。
この際遊びでもいいのに…なんて思ったりして…。
茉叶の家で知り合った私たち。
だから行けない。
「遊びに来る?」
何回も誘われたけど、断り続けた。
今は無理だから…。
思い出になってないから…。
こんな私に気づいてお調子者の元カレが話しかけてくる。
最近…やたらに…
ウザイ…
「俺らお似合いカップルだったよな?」
とか…
「より戻しちゃう?」
とか…
彼女いるのに…最低。
「調子乗るのヤメたら?」
いつも同じ事を言う私に…
「元カレ…そんなにいい男だった?」
「何…急に…」
「咲雪のそういうの…見た事ないから…悔しいけど」
語りたくない。
抑えている気持ちが溢れて…止まらなくなるから…。
「別に…どうでもいいじゃん…」
どうでも良くない…
ただ…誤魔化しただけ。
わかって…お節介はいいから。
「どうでもいい顔してないし…」
「はいはい…ありがとう…じゃあ…」
あえて聞くなよ…なんて思ったりした。
私の気持ちを元カレには理解できないよ。
付き合った時もそうだった…
勝手だったじゃん…
私の気持ちお構いなしで語るし…
壮大な夢とか…
私にはどうでも良かった…。
元気がない私を気づかうお父さんとお母さん。
今までこんな事なかった。
この家族の関係の絆を繋いでくれたのも皇雅だね…
夕飯の時、お父さんに…
「咲雪の夢は何?」
「私…雑誌のモデルになりたい…」
皇雅に見てほしい…
会えないから…雑誌を通して私の頑張りを見てほしい…
「オーディション…受けてみたら?」
「………いいの?」
意思が固まらないままだと…上手くいかないから…
「もう少し、考えてみる…」
「お前の人生だから…」
私の人生かぁ…
1年5ヵ月で失恋してしまった…
高校生で、子供だけど…生意気かもしれないけど…皇雅中心で未来を考えていた。
今、急に一人になっちゃって…
彼氏…なくしちゃって…
いつまでも…未練あっても相手は迷惑だから…
進まなきゃ…
せっかくの高校生。
一度きりだし…
振られちゃったし…どうにもならないから…
前を向いて進むね…好きだよ…
だからこそ…幸せを願うね…
1歩踏み出そうとすると…また壁に当たる。
耳を塞いで…聞きたくない事も…知る日が来る。
大人の世界…
私の入る事ができない世界…
いつもの学校…
いつもの皇雅…?
最近、様子が変…。
「私の事…好き?」
「うん…」
ほら…「好き」そう言わなくなった。
前に比べたら会わない日も増えたし、連絡も少なくなった…確実に…。
「仕事、忙しくて…」
これが最近の口癖。
私ね…皇雅と撮ったプリクラをいっぱい貼ってある手帳をよく眺めているよ…。
付き合った日…
デートした日…
記念日…
お互いの誕生日…
数えきれないほどある思い出。
その一枚…一枚にはいっぱいの言葉が書いてある。
切ないね…別れ…近い?
どうして急に冷たくなったの?
気のせい…?
「気のせい」だと言って…
私は聞けないよ…こわくて。
だって大好きだから…皇雅以外の人なんて考えられないから…。
-ピコン-
皇雅だ…
「今日…会える?」
「うん‼」
やっぱり気のせいかな…
そうであってほしい…
車が窓から見えた。
だからお母さんに「行ってくるね」
そう伝えて家を出た。
だけど…車から降りてくる皇雅。
「お疲れ‼」
普通にしてみた。
「お疲れ…」
やっぱり違うよ…
「今日はどこ行く?」
「どこにも行かないよ…」
「じゃあ、私んち?」
「違う…」
「じゃあ…何?」
「俺、咲雪ともう付き合えない…」
「何で?」
私はその理由が知りたい…。
「理由は…言えない…」
「それじゃ…納得できないよ…私は皇雅が好きだから…別れるなんて絶対嫌だよ…」
「ごめん…でも今は無理…」
「いつかは戻れるの?」
「いや…ごめん…」
ハッキリ言ってよ…。
「ごめんじゃわかんないよ‼」
泣く私を見て…何でそんな顔するの?
別れたいと言った皇雅の方がなんでそんなに切ない顔するの…?
甘えすぎたかな…
求めすぎたかな…
別れたくない…だけど…
「私は…ずっと好きだから…皇雅が大切だから…辛い思いしてほしくないから…別れるね…」
もう…顔見れないよ…
ずっと一緒にいられると思ってた…。
季節は冬だよ。
クリスマスは一人じゃん…
約束したのに…
こんな事になるなら…約束しないでよ。
私は家に走って入って玄関のドアを閉めた。
車に乗った音。
車が走り去る音。
「さよなら…」
そう言われたみたいで…悲しくなる。
こんなに悲しくても朝は来る。
学校だってある。
とぼとぼ歩く道は学校まで遠い。
こんな気持ちで歩くなんて…切ない。
泣きそうになる自分を必死におさえて…
「おはよう‼咲雪‼」
「あっ…茉叶…おはよう…」
「咲雪さ、皇雅くんとどうしたの?」
「別れたいって…だから別れた…」
「理由は?」
「知らない…」
「昨日、兄のところに来てたから…元気なくてさ…」
「へぇ…私…もう恋いいや…皇雅の事…腹立つくらい好きだから…」
「私も理由はわかんないの…兄、言わなくて…」
「もう…いいから…」
学校に皇雅はいない…当たり前に…
なのに学校までつまらなくなった。
何しても切なくて…
勉強すら手につかなくなった。
こんな事、初めてで…
だけど、塾もあって…
しなきゃいけない事あるのに…
どうでもよくて…
生きてる気がしなかった…。
皇雅にしたら通過点かも知れないけど、私は違うから…。
みさきって子の言った「子供」
やっぱり…相手にされてなかった?
遊びだった?
私…バカみたい。
それでも好きで…好きで…仕方ない…。
この際遊びでもいいのに…なんて思ったりして…。
茉叶の家で知り合った私たち。
だから行けない。
「遊びに来る?」
何回も誘われたけど、断り続けた。
今は無理だから…。
思い出になってないから…。
こんな私に気づいてお調子者の元カレが話しかけてくる。
最近…やたらに…
ウザイ…
「俺らお似合いカップルだったよな?」
とか…
「より戻しちゃう?」
とか…
彼女いるのに…最低。
「調子乗るのヤメたら?」
いつも同じ事を言う私に…
「元カレ…そんなにいい男だった?」
「何…急に…」
「咲雪のそういうの…見た事ないから…悔しいけど」
語りたくない。
抑えている気持ちが溢れて…止まらなくなるから…。
「別に…どうでもいいじゃん…」
どうでも良くない…
ただ…誤魔化しただけ。
わかって…お節介はいいから。
「どうでもいい顔してないし…」
「はいはい…ありがとう…じゃあ…」
あえて聞くなよ…なんて思ったりした。
私の気持ちを元カレには理解できないよ。
付き合った時もそうだった…
勝手だったじゃん…
私の気持ちお構いなしで語るし…
壮大な夢とか…
私にはどうでも良かった…。
元気がない私を気づかうお父さんとお母さん。
今までこんな事なかった。
この家族の関係の絆を繋いでくれたのも皇雅だね…
夕飯の時、お父さんに…
「咲雪の夢は何?」
「私…雑誌のモデルになりたい…」
皇雅に見てほしい…
会えないから…雑誌を通して私の頑張りを見てほしい…
「オーディション…受けてみたら?」
「………いいの?」
意思が固まらないままだと…上手くいかないから…
「もう少し、考えてみる…」
「お前の人生だから…」
私の人生かぁ…
1年5ヵ月で失恋してしまった…
高校生で、子供だけど…生意気かもしれないけど…皇雅中心で未来を考えていた。
今、急に一人になっちゃって…
彼氏…なくしちゃって…
いつまでも…未練あっても相手は迷惑だから…
進まなきゃ…
せっかくの高校生。
一度きりだし…
振られちゃったし…どうにもならないから…
前を向いて進むね…好きだよ…
だからこそ…幸せを願うね…
1歩踏み出そうとすると…また壁に当たる。
耳を塞いで…聞きたくない事も…知る日が来る。
大人の世界…
私の入る事ができない世界…