恋愛ってどうやんの!!
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「す、…すみません!先ほどお電話した古東です!………けど…………」
しんっと静まり返る廊下に、わたしの声だけが響いた。
やっぱでまかせ?だって声だって聞こえないし、なんか怪しい建物だったし!ってか今さらだけど、全員断ればよかったん……
「あら?お客様?」
「あ…」
うわ、キレイなひと………
「ん?」
「あ!いや、さっき電話させていただいたんですけど…」
「え!?ごめんなさいね。ちょっと…」
そう言うキレイな女のひとは、意図も簡単に扉を開けた。鍵はかかってなかったらしい。
わざわざ大きな声を出さなくてもよかったんだと、今更恥ずかしくなる。
「どうぞ~。ちょっと汚いけど」
そう言うなり、その人はずかずかと部屋に入っていく。そして、
「おいこら。寝てんじゃねー………ぞっ!!」
「んがっ!!」
ガシャーンと大きな音が響く。というか、キレイな、ひと………?いやいや、それどころじゃなくて!
「だ、大丈夫ですか!?あ……」
季節は夏。気温は30度。暑いよ、暑いよね。わかってはいるんだけど、何で上半身裸で寝ているんだろうあの人。
でも何かわかった気がする。あの人が……
「沖崎類さん……ですよね?」
「ああ。…ようこそ。恋愛相談事務所へ」