切リ取リマスカ?
誕生月
日曜日の午後、梅雨の蒸し暑さが残っている中あたしは快適な室内にいた。
いつものリビングは今日だけは違う色をしている。
壁に飾られた飾りに、テーブルの上のケーキ。
あたしの大好きなショートケーキに乗っている板チョコには『心、16歳誕生日おめでとう!』と、ホワイトチョコレートで書かれている。
「心! こっちむいて!」
お母さんが付くてくれたお手製のチキンを食べようとしたときそう言われ、あたしはチキンを片手に視線を向けた。
そこにはスマホのカメラをこちらへ向けている親友の真壁紀子(マカベ キコ)の姿があった。
あたしは大きな口を開けてチキンにかぶりつく仕草をする。
「あはは! それいいね!」
紀子がそう言い、シャッターを押す。
今日はあたしの16回目の誕生日だ。
何枚か写真を撮られたあと、あたしはチキンにかぶりついた。
パリッとした皮の下にはたっぷりの肉汁。
おいしさに思わず頬が緩んだ。
「いいなぁ心は、こんなに豪華な食事まで作ってもらえて」
紀子がそう言いならが、チキンに手を伸ばした。
「紀子のお母さんだって料理上手でしょ?」
「だけどダメ。うち兄弟が多いから」
そう言い、左右に首をふる紀子。
紀子の家族は6人家族で、紀子が一番年上だった。
そのため下の子のお祝いばかりを優先させられてしまうようだった。
いつものリビングは今日だけは違う色をしている。
壁に飾られた飾りに、テーブルの上のケーキ。
あたしの大好きなショートケーキに乗っている板チョコには『心、16歳誕生日おめでとう!』と、ホワイトチョコレートで書かれている。
「心! こっちむいて!」
お母さんが付くてくれたお手製のチキンを食べようとしたときそう言われ、あたしはチキンを片手に視線を向けた。
そこにはスマホのカメラをこちらへ向けている親友の真壁紀子(マカベ キコ)の姿があった。
あたしは大きな口を開けてチキンにかぶりつく仕草をする。
「あはは! それいいね!」
紀子がそう言い、シャッターを押す。
今日はあたしの16回目の誕生日だ。
何枚か写真を撮られたあと、あたしはチキンにかぶりついた。
パリッとした皮の下にはたっぷりの肉汁。
おいしさに思わず頬が緩んだ。
「いいなぁ心は、こんなに豪華な食事まで作ってもらえて」
紀子がそう言いならが、チキンに手を伸ばした。
「紀子のお母さんだって料理上手でしょ?」
「だけどダメ。うち兄弟が多いから」
そう言い、左右に首をふる紀子。
紀子の家族は6人家族で、紀子が一番年上だった。
そのため下の子のお祝いばかりを優先させられてしまうようだった。
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