切リ取リマスカ?
☆☆☆
サッカー部の部室の中から沢山の生徒たちが出て来て、ウォーミングアップを始める。
その中に大雅の姿はなくて、あたしは周囲を見回した。
大雅、なにしてるのかな?
話し合いに少し時間がかかっているのかもしれない。
この前の試合についての反省点は色々あっただろうし、監督と今日の練習を考えているのかもしれない。
そんな事を思いながら大雅が出て来るのをジッと待つ。
そういえば今日は楓先輩の姿が見えない。
大雅が試合で負けてしまったから、ファンでいることをやめたのかも知れない。
熱心なファンに見えたけれど、所詮は強い選手に憧れているだけの女子生徒だ。
彼女であるあたしの熱意に勝てるハズもない。
特等席で1人サッカー部の練習を見つめるあたし。
その時だった、1年生の選手が小走りにこちらへ向かってくるのが見えた。
「君、大雅を待ってるんだろ?」
そう聞かれて、「もちろんだよ」と、頷く。
するとその生徒はポリポリと頭をかいて「大雅はサッカー部をやめたよ」と、言って来たのだ。
「え……?」
頭の中は真っ白になり、なにも言いかえす事ができなかった。
サッカー部をやめた?
「でも……サッカーのユニフォームを持ってたよ?」
「あぁ、それは返しに来たんだよ。しっかりクリーニングにも出してあったし、大雅は本気でやめるつもりだよ」
男子生徒は落ち込んだ様子でそう言った。
「嘘だ……」
「ねぇ、君は大雅の彼女だろ? なんとか戻ってくるように説得できないかな?」
そんなの、言われなくてもやるつもりだ。
サッカー部の部室の中から沢山の生徒たちが出て来て、ウォーミングアップを始める。
その中に大雅の姿はなくて、あたしは周囲を見回した。
大雅、なにしてるのかな?
話し合いに少し時間がかかっているのかもしれない。
この前の試合についての反省点は色々あっただろうし、監督と今日の練習を考えているのかもしれない。
そんな事を思いながら大雅が出て来るのをジッと待つ。
そういえば今日は楓先輩の姿が見えない。
大雅が試合で負けてしまったから、ファンでいることをやめたのかも知れない。
熱心なファンに見えたけれど、所詮は強い選手に憧れているだけの女子生徒だ。
彼女であるあたしの熱意に勝てるハズもない。
特等席で1人サッカー部の練習を見つめるあたし。
その時だった、1年生の選手が小走りにこちらへ向かってくるのが見えた。
「君、大雅を待ってるんだろ?」
そう聞かれて、「もちろんだよ」と、頷く。
するとその生徒はポリポリと頭をかいて「大雅はサッカー部をやめたよ」と、言って来たのだ。
「え……?」
頭の中は真っ白になり、なにも言いかえす事ができなかった。
サッカー部をやめた?
「でも……サッカーのユニフォームを持ってたよ?」
「あぁ、それは返しに来たんだよ。しっかりクリーニングにも出してあったし、大雅は本気でやめるつもりだよ」
男子生徒は落ち込んだ様子でそう言った。
「嘘だ……」
「ねぇ、君は大雅の彼女だろ? なんとか戻ってくるように説得できないかな?」
そんなの、言われなくてもやるつもりだ。