切リ取リマスカ?
紀子の答えを聞いたあたしはすぐにゲームセンターへと足を踏み入れた。


自動ドアが開いた瞬間、騒音が耳をつんざく。


あたしは顔をしかめながら店内へ入って行く。


大雅がゲームをするなんて、想像できない。


そう思いながら奥へと進んでいくと、パチンコやスロットの台が見えて来た。


ここから先は更に大雅のイメージとかけ離れた場所だ。


さすがにこのコーナーにはいないだろうと思い、体の向きを変えた。


「心、あそこだよ」


紀子がそう言い、指を指す。


「え?」


あたしは首を傾げながら紀子が指さした方へと視線を向けた。


そこにはスロットゲームをしている大雅と、隣には楓先輩の姿があったのだ。


あたしの頭の中は一瞬にして真っ白になる。


なんで、あの2人がこんなところで一緒にいるの?


楓先輩は試合に来ていた時よりもずっと派手か服を着ている。


ミニスカートで髪の毛のアップにしていて、夜の雰囲気がある。


「うそでしょ……?」


あたしは思わずそう呟いていた。
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