切リ取リマスカ?
大雅との思い出を反復しながら公園や図書館を探していた時に、大雅はずっとここでゲームをしていたの?


楓先輩と、2人で?


そう思い、ゲームセンターの前で紀子と愛が何か言いにくそうにしていたことを思い出した。


2人ともこの光景を見た後だったから、言葉に困っていたのだ。


「大雅……」


あたしはフラフラと大雅に近づいていく。


騒音の中、大雅はあたしに気が付かない。


大きな声を出して笑っている。


見れば見るほど胸の奥がグツグツと煮え立ってくるのを感じる。


「大雅!!」


あたしはすぐ後ろまで来てそう怒鳴った。


楓先輩が驚いたように目を丸くする。


大雅が、ゆっくりと振り向いた。


くわえタバコで足を組んでいる大雅。


サッカーをしていた時はタバコなんて絶対にやらなかったのに……。


「なんだよお前、どうかしたか?」


タバコの灰を捨てて、大雅がそう聞いて来た。


どうかしたか?
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