切リ取リマスカ?
泣いても泣いても涙は止まらない。


怖いよ、怖いよ、怖いよ。


心臓が握りつぶされそうなほど切なくなる。


あたしと大雅の関係が消える。


消える、消える、消える。


徐々に呼吸は短くなり、大雅の笑顔ばかりが蘇ってくる。


不意に、窓の外から足音が聞こえてきてあたしはそちらへ視線を向けた。


時間はまだ6時前だ。


こんな時間に近くを歩く人は誰だろう?


そう思い、涙目をぬぐって窓際に立ち、外を見た。


瞬間、金髪の男と目が合い、あたしの心臓が止まった。


緑髪の男も一緒だ。


「なんで……? なんでもう来てるの!?」


こんな時に、来るなんて最低だ。


あたしは発狂しそうになりながら窓のカーテンを閉め、部屋の奥へと逃げた。


どうしよう、あいつらはもう家の前にいる。


このまま家に入って来るつもりなんだろうか?


まだ両親もいるっていうのに!


焦りと混乱で体中から体温が奪われていくようだった。


そして、玄関のチャイムが鳴る。


「はい、どちら様?」


少し前に起きていたお母さんが玄関へ向かう足音が聞こえて来る。


あたしはハッと小さく息を吸い込んで……《イエス》のボタンをタップしたのだった……。
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