切リ取リマスカ?
「大雅! 練習すごくよかったよ!」
あたしから少し離れた場所でサッカー部の練習を見ていた楓先輩がそう言い、赤瀬君にかけよった。
そう、赤瀬君には彼女がいるんだ。
楓先輩は学校内で1番美人。
そして赤瀬君がサッカーで挫折している時にずっと一緒に寄り添って来た人だ。
楓先輩がいたからこそ、赤瀬君はサッカーに復帰できたんだと、みんなが口をそろえて言っていた。
そんな2人の間に割って入るようなこと、あたしにはできなかった。
「……帰ろうかな」
2人の様子を見ているのもつらくて、あたしはそう呟いて立ち上がった。
一瞬、赤瀬君と視線がぶつかる。
その瞬間、体に電流が流れたような衝撃を受けた。
帰ろうとしていた体が動きを止めてジッと赤瀬君を見つめてしまう。
赤瀬君は目を見開いてあたしを見ている。
そんなあたしたちに気が付いて、楓先輩が振り向いた。
ハッと我に返り、早足で校門へと向かい始めるあたし。
今の、なに……?
目があった瞬間の衝撃に、あたしはただ混乱していたのだった。
あたしから少し離れた場所でサッカー部の練習を見ていた楓先輩がそう言い、赤瀬君にかけよった。
そう、赤瀬君には彼女がいるんだ。
楓先輩は学校内で1番美人。
そして赤瀬君がサッカーで挫折している時にずっと一緒に寄り添って来た人だ。
楓先輩がいたからこそ、赤瀬君はサッカーに復帰できたんだと、みんなが口をそろえて言っていた。
そんな2人の間に割って入るようなこと、あたしにはできなかった。
「……帰ろうかな」
2人の様子を見ているのもつらくて、あたしはそう呟いて立ち上がった。
一瞬、赤瀬君と視線がぶつかる。
その瞬間、体に電流が流れたような衝撃を受けた。
帰ろうとしていた体が動きを止めてジッと赤瀬君を見つめてしまう。
赤瀬君は目を見開いてあたしを見ている。
そんなあたしたちに気が付いて、楓先輩が振り向いた。
ハッと我に返り、早足で校門へと向かい始めるあたし。
今の、なに……?
目があった瞬間の衝撃に、あたしはただ混乱していたのだった。