切リ取リマスカ?
「佐原高校はサッカーは強いけど、部活が時々休みになるのが欠点だよな」


「そうなの?」


「あぁ。なんでも勉強とスポーツを両立させるためとかで、休みがあるらしいんだけど、スポーツなんて一日サボったらブランクがでかいだろ?」


あたしにはよくわからないけれど、毎日練習を欠かさない大雅がそう言うのだから、きっとそうなんろう。


「ねぇ大雅……」


「ん? なんだよ?」


「今日の2人を見ててどう思った?」


「2人……って、あぁ、紀子と愛の事か?」


「うん」


頷くと大雅は顔から笑顔を消した。


「お前さ、まだそんな事言ってんのかよ」


「だって、おかしいもん」


「なにがおかしいんだよ。紀子が言ってただろ? 心みたいに誰とでも仲良くできる人間ばかりじゃないんだよ」


大雅は少し声を荒げてそう言った。


「それはわかってる! あたしが言いたいのはそんなんじゃなくて、愛と紀子は前から仲が良かったってことなの!」
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