切リ取リマスカ?
交通事故
その日はなかなか寝付く事ができなかった。


自分がしてしまった事がどんな結果を招くのか、考えたくなくても考えてしまう。


何度も寝返りをうち、深呼吸を繰り返す。


そうしている間に朝が来た。


寝不足のぼんやりとした頭で着替えをして、ダイニングへと向かう。


「……おはよう」


乾いた声でそう言うと、お父さんがしかめっ面を浮かべた。


「なんだその声は風邪でもひいたのか?」


「ううん、大丈夫」


あたしは適当に返事をして、食事もそこそこに家を出たのだった。
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