切リ取リマスカ?
☆☆☆

この日も大雅はサッカー部の練習が終わった後、1人でグラウンドに残っていた。


陽はすっかり暮れているが、辞める気配がない。


あたしは大雅1人なったグラウンドへと足を進めた。


「心、まだいたのか」


あたしに気が付いた大雅がボールを足で止めてそう言った。


「当たり前じゃん。大雅の事応援するのがあたしの役目でしょ?」


そう言うと、大雅は嬉しそうにほほ笑んだ。


「そうだったな。今日はそろそろ辞めようかと思ってたんだ。着替えてくるから待っててくれ」


大雅はそう言うと、ボールを手に更衣室へと向かったのだった。
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