切リ取リマスカ?
病院
一旦は学校へ向かったあたしたちだけれど、その足で病院へと向かい始めていた。
大雅が、意識が戻った琉斗に少しでもいいから会いたいと言い出したのだ。
「今日の授業、午前中はサボりだね」
「……あぁ」
「今日も部活は出るんでしょ? 応援しに行くね」
「……あぁ」
「帰り、待ってるからね?」
「……あぁ」
バスの中で何を言っても大雅からの返事は心がこもっていなかった。
ジッと窓の外を見つめている。
あたしはため息を吐き出して、大雅に話しかける事をやめた。
そんなにショックを受けることなんてないのに。
琉斗は両足は失ったかもしれないけれど、ちゃんと生きているんだから。
その気になれば車いすのサッカーだってできるじゃん。
ぼんやりとそんな事を考えていると、前の席に同じ制服を着た女子生徒がバスに乗っている事に気が付いた。
学校とは違う方向なのに、どうしたんだろう?
堂々とサボりかな?
そんな事を考えている間にあっという間に病院に到着し、その女子生徒が下りて行くのが見えた。
バスの窓からその姿を確認し「あ」と、呟く。
サッカーの試合会場やグラウンドでよく見かける、2年生の福原楓(フクハラ カエデ)先輩だ。
大雅が、意識が戻った琉斗に少しでもいいから会いたいと言い出したのだ。
「今日の授業、午前中はサボりだね」
「……あぁ」
「今日も部活は出るんでしょ? 応援しに行くね」
「……あぁ」
「帰り、待ってるからね?」
「……あぁ」
バスの中で何を言っても大雅からの返事は心がこもっていなかった。
ジッと窓の外を見つめている。
あたしはため息を吐き出して、大雅に話しかける事をやめた。
そんなにショックを受けることなんてないのに。
琉斗は両足は失ったかもしれないけれど、ちゃんと生きているんだから。
その気になれば車いすのサッカーだってできるじゃん。
ぼんやりとそんな事を考えていると、前の席に同じ制服を着た女子生徒がバスに乗っている事に気が付いた。
学校とは違う方向なのに、どうしたんだろう?
堂々とサボりかな?
そんな事を考えている間にあっという間に病院に到着し、その女子生徒が下りて行くのが見えた。
バスの窓からその姿を確認し「あ」と、呟く。
サッカーの試合会場やグラウンドでよく見かける、2年生の福原楓(フクハラ カエデ)先輩だ。