切リ取リマスカ?
眠れないんだ
病室に2に時間ほどいたあたしたちは、琉斗と一緒に病院を後にしていた。


楓先輩はまだもう少し琉斗と一緒にいるようだ。


2人きりの時間を作ってあげたいと、大雅は言っていた。


「今日来るならそう言ってくれればよかっただろ」


バスの中で大雅がそう言った。


「ごめんね、大雅はサッカーの練習が忙しいと思ったから」


「あぁ、練習なら午前中に終わらせたんだ。まぁ、夕方からもまた自主練しに行くけど」


大雅はそう言い、大きな欠伸を1つした。


「あまり寝てないの?」


「あぁ。練習は朝早いし、琉斗の事も気になるし」


「そっか……」


それは仕方のない事だった。


だけど、しっかり睡眠をとらないと練習に支障が出てしまう。


「ねぇ、大雅は明日も練習でしょ?」


「あぁ」


「それならもう帰って休んだ方がいいよ」


「そういうワケにもいかないだろ」


「でも……あたしが一緒にいてあげるから。眠れるかもしれないよ?」


思い切ってそう言うと、大雅は瞬きを繰り返してあたしを見た。
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