*forever yours*
ホワイトキャッスルとは、五年前に建てられた超高級ホテルだ。
このホテルが完成した当時、私と翔矢は幼馴染みという関係から丁度恋人という立場に変わったところだった。
港町にあるホワイトキャッスル・ホテルは私の憧れだ。
もうずっと長く。
部屋からは海と都会の街並みが望めて、夜は美しいイルミネーションが楽しめる。
中でもクリスマスシーズンは遊覧する豪華客船の数も増え、そのライトアップされた船がバルコニーから凄く綺麗に見えるとか。
ああ良かった、海側のスイートで!
私は翔矢に歩み寄ると、その顔を見上げた。
「一緒に泊まろ」
遂に言った、私!
翔矢を誘えた!
「付き合ったばっかの頃、ドライブしながらホワイトキャッスル見て話したの覚えてる?」
「……」
「いつかこの豪華なホテルに一緒に泊まろうって」
翔矢は水を飲み干すと、ソファの背もたれにかけていたシャツを着ながら抑揚のない声で言った。
「そーだっけ?やべー、遅れる」
頑張れ、私。
「ねえ、折角なんだから泊まろうよぉ!」
「いつ?」
「12月24日」
翔矢はシャツのボタンをとめると、ネクタイに手をやりながら少し息をついた。
「クリスマスに豪華スイートに一泊?それって『イカニモ』って感じじゃね?」
このホテルが完成した当時、私と翔矢は幼馴染みという関係から丁度恋人という立場に変わったところだった。
港町にあるホワイトキャッスル・ホテルは私の憧れだ。
もうずっと長く。
部屋からは海と都会の街並みが望めて、夜は美しいイルミネーションが楽しめる。
中でもクリスマスシーズンは遊覧する豪華客船の数も増え、そのライトアップされた船がバルコニーから凄く綺麗に見えるとか。
ああ良かった、海側のスイートで!
私は翔矢に歩み寄ると、その顔を見上げた。
「一緒に泊まろ」
遂に言った、私!
翔矢を誘えた!
「付き合ったばっかの頃、ドライブしながらホワイトキャッスル見て話したの覚えてる?」
「……」
「いつかこの豪華なホテルに一緒に泊まろうって」
翔矢は水を飲み干すと、ソファの背もたれにかけていたシャツを着ながら抑揚のない声で言った。
「そーだっけ?やべー、遅れる」
頑張れ、私。
「ねえ、折角なんだから泊まろうよぉ!」
「いつ?」
「12月24日」
翔矢はシャツのボタンをとめると、ネクタイに手をやりながら少し息をついた。
「クリスマスに豪華スイートに一泊?それって『イカニモ』って感じじゃね?」