アオイトリ

学校についてからあっという間に午前の授業が終わり、今は昼休み。




私は移動教室の時に見つけた屋上に来ている。



グラウンド側の手すりに手を置いて、ぼーっと下を眺めながら小さくため息をつく。



朝から知らないことだらけで疲れちゃった。



朝のホームルームになってもクラスメイトは席の数より全然少ない人数しか集まってなくて、



ゆきに聞いてみたら、ここの学校を経営してる人が芸能事務所の経営もしていて事務所の子達を通わせているから芸能活動でいない人もいるって言ってた。



すごいよね。



芸能人が同じクラスにいるなんて。




ふと上を見てみればスケッチブックの様な一面の青空に飛行機が一筋の線を描いた。




なんか歌詞が頭に浮かんでくる。



「まだまっしろの未来 待っていれば誰かが描いてくれるけど 自分で描いたほうが きっと楽しい きっと後悔しない〜♪」




―ガチャ



屋上の扉が開く音が聞こえ、ハッと我に返る。