初恋
《 恭臣 視点 》



「気分は良くなった?」



「うん、あんなに人が凄いなんてびっくりしちゃった」



大きな目がさらに大きくなる。



「買いたい物あったんじゃない?」



アクセサリーショップでは他の店より時間をかけて見ていたのだ。



「ううん、きれいだったから見ていただけ」



両親の遺産はあったが無駄遣いはしたくなかった。



昨日の話が本当なら葵はイギリスに帰るしかないのだ。


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