初恋
エントランスを出ると真っ白なベンツのスポーツカーが用意されていた。



「紫月が運転するの?」



いつも外出には運転手が付いている。



「そう 俺にだって運転は出来るよ?」



苦笑いする紫月に葵が思いっきりかぶりを振る。



「違うの いつも運転手さんが付いているしボディガードは?」



慌てて葵が言う。



「誰も付いてこない 俺たち2人っきりの旅行さ」



「本当!?」


葵はうれしかった。



うれしいけどその反面、紫月に何かあったら大変だと葵は思った。



「大丈夫 彼らは先に行っててもらうから もちろん旅館に彼らは泊まる」



「うん」



紫月は葵に配慮して旅行中は用がない限り姿を現さないように命令した。


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