初恋
紫月は出かける仕度が終わるとベッドの端に座って葵を見た。


「葵、昨日の事 よく考えておいて みんなに知らせるには良い方法だと思ったんだ」


紫月がそう思うのなら間違いはないと思う。


だけど身体を酷使している紫月を思うとパーティーなどやらなくてもと思ってしまうのだ。


「・・・あたしは紫月の身体が心配なの」


「葵・・・・」


(優しい葵の事だからそんな事だろうとは思っていたが)


紫月が腕を伸ばし葵の頭を抱き寄せた。


「俺は大丈夫さ 病気が逃げるほどの超人なんだから」


ふざけた感じで言う紫月に葵が笑顔になった。


「超人って・・・・うそばっかり・・・」


「さあ、週末はドレスを見に行こうな」


葵の額に軽くキスを落として部屋からいなくなった。




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