初恋
「紫月、空港に見送りに行っても良い?」


朝食の席で葵が聞く。



「葵は学校だろう?」



新聞を丁寧に折りたたんで聞く。


確か、紫月の出発時間は18時だから学校が終わってからでも間に合う。


「あたしは授業が終わったら直接空港へ行くよ 紫月を見送りたいの」


じゃないと今の時間が最後で10日間も紫月に会えなくなっちゃう。


空港に見送りに行けば少しでも一緒にいられる。


「ありがとう 葵 空港で待っているよ」


紫月は立ち上がると葵の横に来て唇にキスを落とした。


「行ってきます」


紫月がリビングを出て行った。



< 333 / 404 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop