初恋
葵が向こう側を向いてしまうと貴子は部屋を出て行った。


自分がわがままだって事は十分承知している。


でも紫月が死んだって聞かされてどうしてよいか分からない。


パパたちが死んでしまった時みたいだ。


ううん・・・あの時よりもっと悲しい・・・。


紫月、あたしも紫月の元へ行きたい・・・。


心がばらばらになってもう元に戻せない。


紫月っ!紫月っ!


紫月の顔を思い出すと涙が止め処もなくあふれ出て枕を濡らしていった。




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