初恋
足音で葵が顔を上げた。


「紫月・・・」


足を引きずって歩く紫月を見て葵が立ち上がって走ってくる。


「葵、ここにいたのか」


「うん 探しちゃった?」


紫月の腕に腕を絡ませる。


「やっと警察が帰ったよ」


「ん・・・」


絡ませた腕に包帯が巻かれているのを見て紫月の顔が辛そうになる。


「・・・葵、俺に何があっても絶対に死のうなんて思わないでくれ」




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