初恋
「紫月・・・」


「葵にもしもの事があったとしたら自分を許せなかっただろう・・・」


「紫月、ごめんなさい 生きていて良かった・・・」


泣きじゃくる葵の顔を両手で挟み唇を重ね合わす。


優しく、啄ばむように何度もキスを交わす。


知らずにもれていく吐息。


葵は次第に立っていられなくなるほどの甘いキスにぐらんと身体が揺れた。


紫月は葵を抱き上げた。


「葵を抱きしめたかったよ・・・」


「紫月・・・」


葵を抱いたまま紫月は歩き始めた。



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