初恋

「完璧だよ」



葵の制服姿は良く似合っていた。



「良かった」



紫月に言われて葵はホッとした。



宇津木が紫月の対面の席の後ろで待っている。



そこの席に行くと宇津木がイスを引いてくれた。



「あ、ありがとうございます」



こんな事に慣れていなくて戸惑うばかりだ。



「わたくしにお礼を言う必要はございません」



柔らかく言われて葵は頷いた。