初恋
「きゃー 紫月様の車から女の子が出てきたわ!」



「あの子、なんなのよ~」



近くにいた女生徒達が騒いでいる。



「いやーっ! 手をおとりになったわ!」



その声が耳に入った葵は慌てて紫月の手をぱっと離した。



「葵?」



葵がどうして手を離したかわからないらしい。



紫暗色の瞳が葵を見た。



「えっ・・・っと・・・」



葵が口ごもっているとまた女性徒の声が聞こえてきた。



< 86 / 404 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop