王子様だってお姫様になりたい


その日から私は週に3日ほどバレーボールクラブへ通った

大貴とはすぐに仲良くなって私にとってこの週に3日のクラブは楽しみになっていた

大貴はすっごくバレーが上手い

しかし私よりも20センチは身長が小さい

こんな体ですごいスパイクを打つ大貴は私にとって憧れであり初恋の相手だった。



この日もクラブでの練習があった。

夏とゆうだけあって体育館の中はとても熱い。

そんな中、練習の準備をしていると後ろから肩を叩かれた。

「よっ!」

大貴だった。

「なーんだ大貴かぁ~」

「おい~なんで残念そうなんだよー」

「んーー」
「理由ないのかよ」

こんなふうに楽しく話しながら準備を進めていると他のメンバーも集まってくる

「おー!凸凹カップルがまたラブラブしてるぞー」

「ホントだぁ~」

他のメンバーが冷やかしてくる。すると大貴は

「ちげーよ!」

とすぐに否定する。それもそれでなんか悲しいけど。

するとひとりの男子が

「てかさー咲は身長でかすぎんだよーもうちょい小さかったら可愛かったのになぁ」

と言ってきた。

そう、私はとても身長が高い。

他の男子よりもでかいからってよく「男」とからわれる。

見た目に反してメンタルがとても弱い私はこのことをとても気にしていた。

それなのに言われてしまって泣きそうになる私。そのとき、
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