その恋、逃亡中。

信二の足は、もつれているようだった。ビールを用意し、信二の来訪を待っていた彼女が、

「あれ、どうしたの?」

と立ち上がると、信二はそのまま、彼女にもたれかかって来た。

身をかわすひまもなかった。


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