黒猫系男子にご注意です
いきなり大声を上げて、咲華は立ち上がった。
び、びっくりした...
あまりの声の大きさに、ビクッとなっちゃったよ。
「も、もう、蘭音...
あ、あたし...どうしよう...」
「だから、どうしたの?」
次は頭を抱えて、座り込んだ。
震えてるし、
まさか、別れ話なんじゃ...
「もうね、この頃、紫苑が...」
「紫苑くん...が?」
ゴクッと唾を呑み込んだ。
「いつもに増して、ストレートに愛情表現してくるから、ドキドキして、おかしくなっちゃうよぉぉぉー!!」
キャーー!!
両手で顔を挟んで、真っ赤な顔で1人で騒いでる。
「...........」
思わず顔引きつっちゃったよ
あ〜、はいはい。そういうことね...
「う、うん、良かったね…」
苦笑いで、相槌を打つ。
これしか言いようがない。
結局は、ラブラブってことだよね?
幸せそうでなによりだよ。
なにかあったのかと思ったけど、良かった良かった。
うんうんと頷いていると、廊下が一気に騒がしくなった。