黒猫系男子にご注意です
「ん?なんだろう?」
席に座ったまま、顔をだけ廊下の方に向けると、たくさんの女の子がいた。
あの、数はなに...っ!?
それと同時に聞こえてきた黄色い悲鳴。
「あ、 “ 猫王子 ”じゃん。」
落ち着いたのか、わたしの前に座り、普通の声に戻った咲華。
あ、もう落ち着いたんだ。
って、それより
「ね、猫王子...?」
な、なんじゃそりゃ
てか、ネーミングセンス...
◯ブリのなにか?
「もしかして、蘭音...
あんた、知らないの?」
目を見開いて驚かれたけど
「知らないよ?
誰?」
そんな人いたかなぁ?
「はぁ、あんたねぇ...」
え、なんで、ため息?
首をひねっているとさっきよりも何倍にも大きくなった黄色い悲鳴。