黒猫系男子にご注意です
「嘘っぽい?」
「うん、そんな感じ...って、え!?」
わたし、今声に出してた?
「違う違う。嘘っぽいって顔してるよ、蘭音。」
だって...
「なんかこう、あれが素の姿に見えないっていうか...なんだろ...なんか、違う...」
なんか、引っかかる...
あの笑顔。
目とか笑ってない感じ、するっていうか...
「ふーん。
鈍い蘭音が言うんだから、そうなのかな?」
ん?
「まぁ、でも確かに?あたしもあれが、素だなんて思ってないけどね?」
大きい声で笑いながら、そう言った咲華。
に、鈍い?
今、はじめの方、わたしのことけなしませんでしたかね、咲華さん....
って!!!
「ちょっ...聞こえちゃうよっ!」
慌てて咲華の口を塞いだ。