黒猫系男子にご注意です
ただいまの時間、土曜の午前9時半。
あれよ、これよと咲華に任せるうちに出来上がったわたし。
インディゴのデニムジャケットに、白地に黒色の花がプリントされた、ウエストにリボンがついたひざ上スカート。
くつは低めのクリーム色のパンプス。
耳にはゴールドのイヤリング。
極めつけは、いつもおろしている髪はポニテールにされて、毛先をコテで巻かれ、そして普段はしないメイクまで。
こんな格好も、メイクも似合わないのに…
「ちょ、ちょっと…気合入れすぎじゃない?」
遠回しにやめようと提案するけれど
「なーに、言ってんの!!」
バシッと肩をたたかれて、大丈夫!!!と頷く咲華。
「デートなんて気合入れすぎがちょうどいいんだから!!」
「そ、そうなの…??」
世の中の女の子たちはすごいなあと改めてしみじみ思う。
デートすらしたことのないわたしには、未知の世界。