黒猫系男子にご注意です
強く断言すると、諦めたのか、手を離してくれた。
やった...!
諦めてくれた!?
猫王子は下を向いているから、どんな顔をしてるのかは分からないけど...
とにかく、早く帰って!
「じゃあ、わたし、勉強するので...」
立ち上がって、帰ってくれるようにと、ドアを開けようとした途端。
「待てよ。」
待てよ?
待てよ!!!??
「っ...!?」
今喋ったの、ね、猫王子!?
バッと振り返ると。
驚く暇もなく、後ろから伸びてきた手によって、ドアを閉められる。