黒猫系男子にご注意です
存分に蓮夜くんに愛されてしまったあの後。
別人じゃないかと錯覚しちゃうほど、始終甘いまなざしで見てくる蓮夜くんに、わたしもドキドキしっぱなしだった。
帰る時も
「まだ帰したくないな」
と、名残惜しそうにしていた。
だけど…
それとは別に気になることが一つ。
家を出る直前。
蓮夜くんがなぜか、ちょっと待てと、
カーテンのすきまから外を見ていたのだ。
「ど、どうしたの?」
不思議に思って聞けば、
「なんでもない。
気にすんな」
じゃ、行くかと、わたしをわざわざ家まで送ってくれた。
猫でもいたのかなーと、あの時は思っていたけど、
いったいなんだったんだろう…?