黒猫系男子にご注意です
今のは…、気のせい、だよね…?
犬飼くんも冗談だって言ってたし、
気のせいだ、気のせい!!
そう自分に言い聞かせて、うんうんとうなずいていると
「スズラン姫~!」
同じクラスの女の子に呼ばれた。
ん?
なんだろう?
「ちょっと行ってくるね」
「はいよ〜
行ってらっしゃ~い!!」
咲華は笑顔で手を振って見送ってくれたけど、犬飼くんはこちらを見ずに、ずっと廊下の方を見ていた。
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