架空ナル世界デ死ノゲーム

 不安が広がる。

 とても大きな不安は、ここにいる全員の胸の中を支配していくように感じた。


 それを振り払うように、何か声を上げようと思ったけれど…言葉を発する前に空中に消えてなくなった。


「今からそのゲームの話をします。まずは、簡単なルール説明から。なに、そんなに長くかかりません」


 そう言って姿勢を正すクラハシさん。

 引っかかるものはたくさんあるけど…でも今はルールを聞くのが一番手っ取り早い。


 そういうことは、多分みんなわかっていると思う。荒々しいリンヤ君も、冬李さんも。



 みんなを代表して、彩音さんが頷く。



「えー、ゲームと言っても、デスゲームと言うのはただの”名前”でございます。デスゲームの中で、だくさんのゲーム…ステージに分かれます」



 そこで、納得している人と納得できていない人に分かれた。


 …ステージに分かれる?


 僕自身も、納得できていなかった。頭の中で、こんがらがりそうなのを抑える。


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