架空ナル世界デ死ノゲーム

「おい！意味わかんねーんだけど！！なんでオレ様が死ぬようなゲームに参加しないといけないんだよ！！」


　そう怒鳴り声をあげたのは、合瀬原大地(ｱｲｾﾊﾗ　ﾀﾞｲﾁ)。


　１８歳で、凶器は果物ナイフとか言っていたはず。


　近くにあったテーブルを思いっきり蹴りあげて、その上にあったポットとカップが音を立てて割れる。



「俺様はな、有名なグループの御曹司なんだよ！金が欲しいならいくらでもやっから、俺様は解放しろ！！」


　あぁ、金の力で何とかしようとするやつ、いるよな…なんて思ってしまう。


　だけど仮面の下に隠れた表情は分からないけれど、多分きっと花音なんてどうでもいいのだろう。


　クラハシさんは全く意にも介さない様子で、淡々と受け答えをした。


「言っておりませんでしたけれど、このゲームは強制参加なのです。でなければ待つのは死です。……もちろん、この世界ゆえに、リトライやリセットなんてありません」