架空ナル世界デ死ノゲーム

集う少年少女

【結記side】

 突然の痛みが頭に走った。鈍い痛み。


 その痛みから逃れるようにゆっくりゆっくりと目を覚ますと、明るい光が目を刺した。


「う…ん。あ、あれ?」


 まず襲ったのは違和感。

確かに自室で寝ていたはずなのに、あのフカフカの、お気に入りのベッドで寝ていたはずなのに、違っていた。


 ソファに、テーブルに、本棚。食器棚…ぐらいのものが置かれている、広い部屋。



「広いなぁ…でもここどこでしょう?」


 僕の名前は暮ヶ丘結記(クレガオカ ユウキ)。17歳。


 周りを見回すと、広い部屋にポツンぽつんと、9人の人がいた。



 みんなまだ眠っていてるけれど、どの人も見たことの無い顔だった。あ、でも一人、起きている人がいた。女の子だけど。


 僕は立ち上がって、軽いめまいを覚えながら声を掛けてみる。


「あ、あの。ここどこでしょうか」


 女の人は冷たそうな瞳で一瞬こっちを見て、それからまた視線を外した。

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