架空ナル世界デ死ノゲーム
目の前にいたのは、火だるまの女————カヤコさん。
「あ……」
目の前が真っ暗になった気がした。頭がくらくらする。
反抗する武器はちょっと前に捨ててしまった僕は何もできずに立ち尽くしていた。
すると後ろからグイッと腕を引っ張られた。
振り向いたら、リンヤ君が焦った顔で腕を掴んでいた。何となく今は、力強く思える。
「何も持ってねーんだろ!?下がってろ!」
金属をバットを構えるが、大炎上している人に対して何とも言えない武器。
女の人は肌はただれてドロドロになっている。手の先は白い蝋燭の様にさわったらブヨブヨとしていそうだ。
目は見えない。燃えているのに…全く溶ける様子もない。
つまりは、今、かなり追いつめられている状況なのだ。
「ゔ…ゔ…ァあアアあッ……!!!」
奇妙な雄たけびをあげで爛々と絡み付くような粘ついた視線で見据えてくる。
……死ぬ。
そんな考えが、横切った。
「誰かいませんか!!?ここです!ジムです!!2階です!!誰でもいいから…来てください!!」
「無駄だっつーの!!」
リンヤ君が僕を睨みながら半ば叫ぶような形で言った。