架空ナル世界デ死ノゲーム
「は……はぁぁぁぁ~~~」
逃げ切れたことに安心して、どっかりと人のベットに倒れこむ。
リンヤ君が倒れこんだ僕に向かって何か言いたげだったけど、軽くため息をついて飲み込んだらしい。
……あ。
ふと疑問に思って、ドアのそばにいる彩音さんに声を掛けた。
「あの、彩音さん」
「…何?」
疲れた顔で、こちらを振り返る。その手にはしっかりと日本刀が握られていて、今だカヤコさんへの警戒心は解いていないことが分かる。
「…どうして、危険をかえりみずに助けに来てくれたんですか?」
ピタリ、と動きが止まった。
何も答えずにただ黙っているから、もう一度聞いてみた。
「無駄死にはしたくないって、言ってたのに。…命の危険があったのに、どうして助けてくれたんですか?」
鞠さんもリンヤ君も、じっと彩音さんを見ている。