架空ナル世界デ死ノゲーム
「…あとは、利太君と大地君と姫子さんですね」
間違ってでもカヤコさんが来ないように、静かに待っていると…。
ドンドンドン!
ドアが壊れるぐらいのノックを誰かがした。
日本刀を構えながら彩音さんが開けると、そこにいたのは。
「————!その怪我……」
泣きそうな顔をしている姫子さんと、真っ青な顔をしている利太君。それから、利太君に肩を貸してもらっている大地君。
よくよく見ると、大地君の右腕が全体的にただれている。
血は出ていないようだけど…。
「な、何があったの?」
かえでさんがオロオロと困惑した表情を浮かべながら大地君に聞く。
すると大地くんは今まで肩を貸してくれていた利太君を軽く突き飛ばして床に座った。