架空ナル世界デ死ノゲーム
「アイツ…火だるまの女と鉢合わせしたんだよ!ちっ、怪我はするわ、ナイフはおとしたまんまだし…最悪だよ!」
ブツブツとそうぼやきながら、ただれた肌をさすっている。
でも、武器がないとなると…困るんじゃないかな?
そう思いながらじっと見ていると、視線に気付いたのか大地君と目が合った。
明らかに嫌そうな顔をしていたけど…何か考えてからニヤリと笑う。
「おい、そこの…ええと、暮ヶ丘…だっけ。まぁいいや。俺の武器とってきてくれよ」
ニヤニヤねばついた視線を送りながら、そんなことを頼んできた。
自分は怪我をしているから行けない、とでも言いたげに腕を異常なほどさすっている。
「おいテメェ、自分で行けよそんなモン。結記は武器持ってねーの覚えてねーのかよ?」
リンヤ君が明らかにイライラした顔で、大地君につっかかる。