架空ナル世界デ死ノゲーム
ハッと、鞠と結記が私を見る。
その顔は、悲しそうな、何となく納得したような、そんな何とも言えないような顔だった。
私は割れた刀をギュッと握りしめた。
必ず助ける、なんて言えない。
私は別に、死にたいわけじゃない。誰かを助けて犬死なんてしたくない。
それでも、誰かを傷つけたくないからっていう理由で、武器を棄てられた勇気を目の当たりにしたから。
もう一度目を伏せてる結記と鞠を見た。
「…それでも、協力はしたいと思ってる。必ずなんて言えないけれど、できることなら手伝うわ」
握りしめた手が濡れている。