架空ナル世界デ死ノゲーム
笑いを含んだ声が、あたりに響く。
始まりの合図に弾かれて、それぞれのペアが辺りを探し始めた。
すぐにあたりをキョロキョロしているかえでさんを呼んだ。
「かえでさん!」
振り替える。黒髪を揺らしながら、苦笑いを浮かべた。
その苦笑いを不思議に思って、訪ねてみる。
「どうかしたんですか?」
聞いてみたら、かえでさんは、う~んとうなってから頬を搔いた。
そしてテーブルの上を指さした。そこに乗っていたのは、さっきクラハシさんが持っていた銀色の鍵によく似たもの。
まさか、これが鍵?
鍵だろうけれど…テーブルの上に何もせず置いてあった。つまりは隠されていない。
それはかえでさんも思ったようで。
「隠されてないよね?置きっぱなしにしたまま忘れたのかなぁ?それとも、あたしたち、なめられてるのかなぁ?」
鍵を持って、とりあえずカードケースみたいなものに挟んでおいた。