架空ナル世界デ死ノゲーム

 笑いを含んだ声が、あたりに響く。


 始まりの合図に弾かれて、それぞれのペアが辺りを探し始めた。



 すぐにあたりをキョロキョロしているかえでさんを呼んだ。



「かえでさん!」


 振り替える。黒髪を揺らしながら、苦笑いを浮かべた。


 その苦笑いを不思議に思って、訪ねてみる。


「どうかしたんですか?」


 聞いてみたら、かえでさんは、う~んとうなってから頬を搔いた。


 そしてテーブルの上を指さした。そこに乗っていたのは、さっきクラハシさんが持っていた銀色の鍵によく似たもの。



 まさか、これが鍵?


 鍵だろうけれど…テーブルの上に何もせず置いてあった。つまりは隠されていない。

 
 それはかえでさんも思ったようで。


「隠されてないよね?置きっぱなしにしたまま忘れたのかなぁ?それとも、あたしたち、なめられてるのかなぁ?」



 鍵を持って、とりあえずカードケースみたいなものに挟んでおいた。





 
< 62 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop