架空ナル世界デ死ノゲーム
【冬李side】

 
 西日と組まされたあたしは、後ろでついてきているソイツも待つことなく、どんどん進んでいた。



 向かったのは、多分誰も今行ってはいないであろう、みんなの自室がある5階。



 階段を上って、1番近くにある西日の部屋を乱暴に開けた。



「待て。手分けした方がいい。その方が効率良いだろ」


 真っ直ぐあたしを見ながら、腕を掴んで部屋から出させようとする。



 西日の手を振り払った。


 驚いたようにすぐさま手をひっこめて、「何?」とでも言いたげな表情をした。


「ひとりだと危ないから2人1組にしたんでしょ。それにあたし、アンタ達のこと、完全に信用したわけじゃないから」



 睨みつけながら、はき捨てるように言った。


 この言葉で西日が傷つくなんて、考えなかった。ていうか、考えても仕方なかった。


 
 この中で、クラハシ…仮面ヤローとつながっている人もいるかもしれない。







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