架空ナル世界デ死ノゲーム
まさか何かの罠だろうか。
見極めるためにじっとお面を見ていたけれど…クラハシはそんなの気にも留めない。
ただ飄々と、自分の意見を述べたのだ。
「私は、ゲーム以外のプレイヤーの死を望んではおりません。これがなければ、あなた様はこれからきっと苦労します」
そう言って、日本刀を私に向かって投げた。
空中に舞った日本刀を足元に落ちる前に掴む。
「そしてこれからのゲーム、それを使います。このゲームは、そういうルールに則ってやっていますので」
そう言って、ニヤリと口角を上げたのが分かった。
ずっしりとした重さが、じわじわと手に慣れていく。
過ぎていく背中をじっと睨みつけて、約束の時間になった事を確認してから、もう一つの扉から出る。
みんなと落ち合うために、リビングへと向かった。