ハート泥棒
その後…俺は潤からくだらない話を聞かされた。
彼女の友達に会わすはずだった和哉ってヤツが、いきなり来れなくなったらしく…俺にその代わりをしろだって?
フザけんな…なんで俺が行かなきゃいけねぇんだよ。
「頼むから和哉の代わりに来てくれよ。このままじゃ、リカにオレが怒られんだよ」
「怒られとけばいいだろ?」
「ダメだっ!約束を守らないのは、リカが1番嫌いなことなんだよ。顔だけ出してくれたらいいんだよ。なっ、なっ!頼むって」
「はぁ……」
出てくるのは溜息ばかり。
でも…
「座って一緒に飯を食ってくれるだけでいいんだって!」
長い間、一緒にいたけど潤がこんなに何度も俺に頭を下げたのは…これがはじめてで、つい…
「今晩の飯+(プラス)明後日 提出のレポート、俺の分までやってくれるんだったら…行ってやってもいいけど?」
って…言ってしまったんだ。