ハート泥棒

───トントンッ…ガチャ!


「樹理、いつまで寝てるつもり!」


急に自分の部屋のドアが開き、ママの大きな声がした。


起きなきゃ…そう思いながらも、重たい瞼はなかなか開いてくれない。


「うーん…っ……」


「樹里、遅刻するわよ!いい加減にしなさい」


「そんなに大きな声出さなくても、起きてるってば…」


そう言いながら、ようやく布団から顔を出したあたし。

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